逆パターン No Adjustment

今回は逆パターンにおけるNo Adjustmentです。

上部頸椎が一度subluxationに陥ると
その変位の度合いや、個人の内的要素(生活習慣や身体の癖、思考など)と外的環境が複雑に絡み合い、一つの固有のsubluxationパターンを呈します。
このパターンが現れた時が
Adjustmentの条件の一つとなります。

subluxationパターンはほとんど変化しません。
subluxationになると適応力は制限され、椎骨の柔軟性や可動域も狭くなり、時には血流が悪くなったり、自律神経機能の過剰な亢進、もしくは低下が現れることがあります。
そして個人特有の不調を訴え始めることが多くなります。

またsubluxationパターンは人それぞれ形が違います。
日によって多少波形の振幅の大きさは変わりますが、その形はほとんど同じです。

真のsubluxationに陥ると、よっぽどの事がない限り、自力ではそのパターンは消えません。
(たまに転んで頭をぶつけたらパターンが消えたという事もあるようですが。)

ただ単に波形が乱れているからsubluxationがあるとは限りません。
波形が乱れていてもsubluxationでなければadjustmentの対象とはなりません。

体が環境に適応しようとしている時、筋肉や関節の状態が変化します。
また、精神的なストレスが過剰な時、血管が収縮し筋肉が緊張し皮膚温が低下する事もあります。
さらに化学物質や、カフェイン、アルコール、喫煙などでも血管運動中枢に影響し、皮膚温が変化します。
そんなときはsubluxationパターンとはまったく違う波形がみられます。

以下はsubluxationパターン赤と、そうではない波形黄を表しています。

このクライアントさんはsubluxationになると決まって赤のパターンが現れます。
このとき、左肩の可動域が制限され、筋緊張が確認されます。上部頸椎の角度によりさらに筋緊張が強くなったり、体が歪んだりする反応も見られるようになります。
波形以外にもこう言った諸条件が揃った時にsubluxationの可能性が高いと判断します。
クライアントさんの訴える主観的な症状からは判断しません(どこかが痛いからという理由だけではadjustmentは出来ません)

逆に黄色の波形の時は前述の条件に当てはまりません。波形は乱れていますが赤のパターンとは形が違います。こんな時は、可動域の制限や筋緊張がまったくなかったり、いつもと逆だったりします。上部頸椎の角度を変化させても適応力が充分な場合、なんの反応もありません。
よく、皮膚温の乱れを見て
「今日は悪いんじゃないか」
と思われるクライアントさんがいらっしゃいますが
前述した事が理由で、一時的に乱れているだけなのです。

体は日々変化しています。
季節によっても
気分によっても
食べたものによっても
一緒にいる人によっても
考えている事によっても
年齢によっても
筋力によっても

体が外的環境や内的条件に合わせて恒常性を保とうとしている時
まさに変化しながらベストを尽くしています。

その変化する力が無くなった時、動きを止めた時、または制限されている時、
構造や組織の崩壊が始まるのです。

奥が宇宙並みに深いですね、カイロプラクティック。
www.matsumoto-atlas.com




コメント

人気の投稿