上部頸椎と頭痛のメカニズム 4

さて、上部頸椎と頭痛のメカニズムシリーズはこれで最後です。

こんなシリーズをやってきて言うのもなんですが、
僕の目指すカイロプラクティックは「症状や病気」という現象にフォーカスを当て、それらにアプローチする事ではありません。

本来の目的は
「身体の機能、恒常性、内在する先天的な能力が環境や状況に応じて適切に働いているかどうか」
という事であり、
その能力、能力の伝達に妨害や干渉を起こしている要素の一つである
上部頸椎にアプローチをして
皆さんを本来あるべき自由で遊びのある自然な状態に戻していくことです。

だが、しかし、正直、ほとんどの人には
そんな事はどうでもいい。
抱えている問題、悩みを早くなんとかしてほしい。
と思われているハズです。
とても気持ちはわかります。

なのでこうして頭痛という「症状、病気」と上部頸椎を関連づけて、なんとか皆さんに興味を持っていただくきっかけを作ってみたというワケです。

これからもそんな思いから本来のカイロプラクティックからちょっとずれたブログを書く事もあるかと思いますが、
どうかご容赦ください。

4. 足圧の分布、重心の動揺

 上部頸椎の変位により頭部が傾いたりすると、体の平衡感覚にも影響が起きます。

 頭痛を訴える方の多くは上部頸椎の関節にわずかな変位があるので、当然頭部の傾きも起きています。人間は二足歩行動物であり、頭部を体のてっぺんに、そして水平に保つことで立位バランスを維持しますが、頭部に傾きがあったり、上部頸椎の関節の柔軟性が失われていると体の軸が左右どちらかに傾いたり、重心が安定ぜずにふらつきが生じます。
 写真は体軸が左に傾き、重心(赤い点)に動揺が見られます。(左に67%)さらに踵よりに体重がかかっていることが判ります。(左足は後方に73%、右足は76%)上部頸椎が原因による頭痛の人の多くは頭部も傾き、重心も動揺し、猫背で体重が後方にかかっている場合が多い傾向にあります。



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