いつアジャストをしないか。No Adjustment, leave it alone.
”正しいリスティングやアジャストメントが出来たとしても一番重要なのは、いつアジャストするかではなく、いつアジャストしないかである。症状はカイロプラクターにとってアジャストの決断に到達するためには何の助けにもならない。何もしないと決断するためには科学的な意味を持たなければいけない。”
出典元 Answers 1952 by B.J.Palmer,D.C.,Ph.C
カイロプラクティックで一番大切で一番意味があるのは
No Adjustment アジャストしない。施術しない。施術する条件ではない。施術する科学的な根拠がない。
と決断することではないでしょうか。
椎骨サブラクセイションがなければ、アジャストメントはできません。
壊れていないものをどう直すことが出来るのでしょうか。
症状があってもサブラクセイションがなければアジャストメント出来ないのです。
もし、そこで何の問題もない椎骨に対してカイロプラクティックアジャストメントをすれば、間違いなく身体を壊すことになるでしょう。
これはクライアントの将来にとっても、カイロプラクターの将来にとっても良いことはありません。
例えばこんなやり取りがあります。
「まだ、左の肩が痛いんですけど」
「今日は背骨の状態も、筋肉のバランスも良いし、サーモグラフィで計測しても特に異常は見当たらないので上部頸椎を施術しなくても大丈夫ですよ。症状が必ずしも首や背骨の歪みからきているとは限りません。でもこうやって首や背骨の状態を管理していくことは、とても大切ですし、その症状が治りやすい環境を作っていく一つの大切な要素ですからね。それに歪んでないものは直しようがないんですm--m」
「そうですか、じゃあ運動や姿勢を気をつけながらちょっと様子見てみます。でも先生、こういう時に嘘でもちょと施術すれば儲かるのにね。」
「うん、確かに。でもこればっかりは出来ません。やりようがないんです。」
「真面目ですね笑」
さて、今回の例です。
以下のグラフはこのクライアントさんのサブラクセイションパターンです。
上部頸椎サブラクセイションがある時は、必ずこの波形に似たグラフが出てきます。
Delta-T
バーグラフです。C1の左が赤いですね。
これは先月いらした時のグラフです。
下部頸椎部はグラフが左に振れてます。
しかし上部頸椎部は中央に近いですね。
この時に左肩の痛みを訴えておられましたが、サブラクセイションパターンではなかったのでNo Adjusutment, leave it alone.です。
確かに左肩の筋緊張はありました。
バーグラフでもC7左側の温度が右側に比べて高いのがわかります。
(筋緊張がある部位の温度が高くなる傾向にあります)
これは先ほどから一ヶ月後のグラフです。
だいぶ形が変わってきましたね。
依然左肩の症状は訴えていらっしゃいましたが、グラフリーディング以外の検査でもサブラクセイションはないと判断しました。
温度差も無くなってきましたね。
今回もやっぱりNo Adjustment,leave it alone.です。
しかしながら症状の改善が目的のクライアントさんの場合は
ご自身の日常生活のパターンの見直し、自分の能力を過度に上回った物理的、精神的ストレスの度合いを二人でお話ししながら探っていき
病気や症状が悪いのではなく、病気や症状が起こりやすい環境になっていることに気づいていただき、ご自身の教育脳をフル活用させ、健康的な日常生活を送れるようにしていただいております。
※アメリカの某先生はアドバイスさえ一切しないのだそうです。ニコッと微笑んでLeave it alone.とだけクライアントに言うんだそうな。
いろんな視点や考え方によってもちろん違いますが
施術が必要な時って、本当はどんな時なのでしょうか。
何もしなかったら、本当に良くならないんでしょうか。
何かをしたら、本当に早く良くなるんでしょうか。
長年の医療経験でずっと悩んでいたことが
カイロプラクティックによって解決しました。
何もしないこともカイロプラクティックの愛なんです。
www.matsumoto-atlas.com
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